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yoko

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学校の部活動といえば、運動部ではサッカー部、野球部、テニス部、文化部なら

吹奏楽部などを想像するだろう。

その中において、とりわけ高校では珍しい部活やマニアックな同好会や

研究会などがあったりする。

今回は、珍しい部活から神奈川県立横須賀工業高等学校(以下、横須賀工業高校)

のグリーンボランティア部(以下、GV部)を紹介する。

https://www.pen-kanagawa.ed.jp/yokosuka-th/index.html


2000年代、学校の校庭芝生化がブームになった。

校庭芝生化は、ヒートアイランド対策や児童・生徒の体力・健康の増進、

地域コミュニティの形成などを目的として始まった。

神奈川県は2009年度から県立学校の校庭芝生化を推進。

これに取り組んでいたGV部顧問の石井力教諭が前任校から異動したのを機に

2018年度から横須賀工業高校の校庭の全面芝生化に向けた活動が始まった。

そして、GV部の活躍で2021年度には校庭(12000平方メートル)の芝生化に

成功。GV部は自校のグラウンドの整備、芝刈り、花壇の管理(植物を育てる)

周辺の芝生化など、主に校内緑化のための活動を行う。


ここで、GV部の主な活動を紹介する。

1)0(ゼロ)から校庭を芝生化

 ポット苗10万ポットを植え、校庭(12000平方メートル)の芝生化に成功。

2)SDGsの取り組み

 ①神奈川県教育局とJリーグ「横浜・F・マリノス」とのコラボレーションにより

  練習場から出たコアを芝生化に活用。

 ②横須賀土木事務所とのコラボレーションより逗子葉山田越川の浚渫土を

  コア苗づくりで使用。

 ③グラスリサイクル方法を使って刈り芝をリサイクルし、肥料として使用。

3)芝生のお節介活動

 芝生化は校内だけではなく、近隣の小学校・公園などにポット苗を供給して

 自分たちで管理。

4)芝生教室

 オフシーズンを活用すべく、地域や企業の方を招いた「芝生教室」を実施。

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GV部の活動は朝練を含む週4回。主な活動は校内緑化。

この活動は、芝生業界のみならず、各方面から評価されるまでに広まっており、

2021年度、校庭芝生化に成功し、神奈川県教育委員会から表彰された。

そして、2024年、日本芝草学会が選出する「日本芝生文化大賞」を

最年少かつアマチュアで初めて受賞した。

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石井教諭はGV部の活動を『生徒に自信を持ってもらいたい。芝生を自慢して

もらいたい。だから、芝生に関わる活動が評価され、それが彼らの中で確信に

変わってくれればいいんです。』と、教師としての熱い心と優しさがにじみ出る。

部員は、GV部の良さを「学校で相手を知らなくても、相手が自分の名前を覚えて

くれている。」と自分の存在価値をしっかりと受け止めている。

これも石井教諭の狙いなのだろう。


石井教諭に校庭の芝生化についての考えを伺うと、芝生大好き!の熱い想いが

止まらない。

『学校でプロの芝生管理は目指せません。お金も圃場の状況もまったく違います。

だから、その場にあった芝生管理を目指せばいいんです。

校庭は、生徒たちに使ってもらってなんぼ!絶対に養生はしない。

これがポリシーです。

それから、芝生にどれだけ愛情を注げるか?ですね。

芝生はお世話するだけではダメなんです。愛情は芝生に伝わるんです。』

と信念を語る。

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生徒たちは、そんな石井教諭の背中をしっかり見ている。

『機械に乗ることが楽しいです。』『普通の高校生では経験できない、

会人との関わりを持つことができました。』

『芝生を通じて、多くの人と出会い、人脈の大切さを学びました。』と、

GV部で培った経験を話してくれた。

そして、『僕たちの高校生活は、バラ色ではなく、緑色の高校生活です!』と、

ドヤ顔で自信満々。

石井教諭については、みんな口をそろえて「大好きです!」「大尊敬です!」と。

その言葉を聞いた石井教諭の目には光るものがキラリ。

3年生部員は、将来の夢を「芝刈り機をつくる仕事」「芝生を管理する仕事」

そんな仕事に就きたいと教えてくれた。

石井教諭にとって、生徒たちは芝生以上に愛おしい存在であることは間違いない。

今でもいるんですね。こんなに素敵な熱血教師が!(笑)


校庭芝生化は、一筋縄ではいかない難しさがある。

生徒も先生も入れ代わり続けるため、ずっと同じ人が管理するわけではない。

最後に石井教諭に芝生管理に関わる後継者や若手の育成についてはどう考えるか?

と伺うと、

「芝生の管理においては、とにかくカッコ良さと発信力が足りていない。

情報を出さないとわからない。伝えて、わかってもらわないと人は集まらない。

生徒たちは芝生関係者が高級車で現れたら、カッコいい!って憧れるでしょ?

そこなんですよ。

だから、オレは常に“カッコ良さ”を追求して、発信することにこだわっているん

です。それで芝生に興味を持つ人が増えるはずです。」と力強いお言葉。


芝生大好き!石井教諭率いるGV部の活動は、これからの芝生界にとっても

貴重な存在になるだろう。

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