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タイトル
オレと芝生

Text

緑のじゅうたんだから…裸足で歩きたくなる、遊びたくなる。

芝生の校庭や園庭で、子供の笑顔が広がり、元気になっていく。

それを支える地域も、みんなで協力することで、つながりが深まっていく。

でも…

「校庭を芝生化するって大変なこと?」「芝生化した学校はどんなことを経験している

のだろう?」「子供たちや地域にはどんな変化があったのだろう?」

こんなことを考える方が多いのではないでしょうか。


今回は、芝生校庭・園庭から伝える子どもたちへの思いについてお届けします。

校庭が芝生の学校と幼稚園・保育園に足しげく訪れる二人の親子がいらっしゃいます。

それは、大阪府池田市にあるサツキグリーンの代表 井上茂氏と昭博氏です。


茂氏は、「緑と自然が大好き。大好きなものの良さを人(子供)に伝えたい。」と嬉し

そうに話す。

昭博氏は、そんな父の背中を見て育ち、アルバイトで手伝っていた仕事の面白さにいつの

間にか魅了され、造園会社での修行や資格取得をして勉強したそうだ。

社名は大阪府池田市から箕面市にかけて連なる「五月山」からつけたそうだ。

ゴルフ場の造成に携わった経験を活かし、週に何度も学校や幼稚園・保育園に芝生管理

のアドバイスをしてまわる。

“子供を芝生の上で遊ばせたい”“熱心な先生方の声に応えたい”そんな強い思いがあるから

だ。

きめ細やかな彼らの配慮に学校や園の関係者からの信頼はとても厚い。

今回、彼らの仕事に大きな信頼を寄せる学校とこども園を訪れ、お話をお伺いすることが

できた。


大阪教育大学附属池田小学校

http://www.ikeda-e.oku.ed.jp/

大阪教育大学附属池田小学校には、綺麗な緑の芝生がある。

2001年6月8日に起きた不幸な事件の風化を防ぐために建立された“祈りと誓いの塔”の

周辺は、義援金の一部で全面芝生化された。

また、100周年事業の一つとして、校庭の一部(遊具の周辺)を芝生化した。

そして、屋上も屋上緑化で芝生になっている。

芝生は、先生・児童にとってなくてはならないものになっているようだ。

池田小学校

お話しをお伺いしたのは、佐々木靖校長と荒川真一副校長です。

お二人に芝生広場から伝える学校・子供たちの安全について、お話しを伺いました。

池田小学校

まず、芝生の校庭の魅力について、佐々木校長に伺った。

「芝生の校庭は運動の自由度が高い。児童の体と心が開放され、裸足になったり、寝転

がったりしやすい環境があります。安全です。土のグランドに比べて、ケガの件数は

間違いなく減っています。本校の児童は、芝生には良いイメージしかありませんね。」

と語られた。


芝生の維持管理について、荒川副校長に伺った。

「サツキグリーンの井上さんからは定期的な連絡と訪問があり、素人ではわからない

ルーティーンワークの指導をしてもらっています。素人ではわかりませんから…。」と、

信頼の厚さを感じさせた。

また、「芝刈りは、通常は用務員さんががんばってくれていますが、私もやります。事務

仕事の合間にちょっと気分転換で芝刈りするのもいいですよ。児童が安全に過ごしてく

れることが一番です。」と、笑顔でおっしゃった。


佐々木校長の計らいで、先生や児童の声を聞くこともできた。

赴任して間もない先生は、「芝生があるとなんとなく涼しく感じます。落ち着きます。」

「体育の授業において、体育館や土のグランドではできない運動ができます。」と環境と

教育の観点で話してくれた。

芝生が大好きな児童は、「芝生はないとダメです。ないと大きなケガをします。芝生の上

なら思いっきり遊べます。」「芝生は転んでも痛くないし、寝転がったりできるからあっ

た方がいいです。」とみんな嬉しそうに話してくれた。


大阪教育大学附属池田小学校の児童は、みんな芝生が大好きだ。

校庭に芝生がないことが想像できない。芝生のある学校生活が当たり前に根づいている。


最後に大阪教育大学附属池田小学校の素晴らしさを荒川副校長に伺った。

1. 子供たちが活発で、自ら学び、自分を表現できます。

2. 保護者が熱心で協力的です。

3. 先生方は新しいことに挑戦してくれます。

と、児童たちが安全に伸び伸び過ごせる緑豊かな環境を整えた学校の魅力を語って

くれた。

子供たちは、芝生のあるこの学校で、思いっきり遊び、思いっきり学び、

成長していくことだろう。

そして、大人になっても芝生が大好きであってくれることを願いたい。


大阪YMCA学院松尾台こども園

http://www.osk-ymca-intl.ed.jp/kinder/

大阪YMCA学院松尾台こども園は、周りを緑で囲まれ、1976年の開園当初から全面芝生

の園庭がある。

広いグランドも3年前に土から全面芝生化した。

保育園の屋上も屋上緑化で全面芝生になっている。

YMCA学院松尾台こども園のシンボルが芝生の園庭だと言っても過言ではないぐらいだ。

松尾台こども園

お話しをお伺いしたのは、山地弘伸園長です。

芝生の園庭から子どもたちの心と身体を健やかに育むことについて、お話しを伺い

ました。

松尾台こども園


まず、芝生から園児に何を感じてもらいたいか、伺った。

山地園長は、「園児が伸び伸びと裸足で遊んでほしいですね。芝生の良さを感じてもらい

たいです。足の裏の刺激によって脳が活性化されます。当園は健康教育を目指していま

す。たくさんの生き物にふれあい、五感を通して自然を体感してもらいたいです。

子供のころ感じた芝生の感触は、何年経っても覚えているものです。芝生の園庭で自分の

体を使って遊ぶ、それが楽しいと思う園児になってほしいです。」とおっしゃった。


また、山地園長は、芝生の園庭のもう一つの役割について教えてくれた。

「芝生の園庭は、地域の公園の役割もしています。平日は14時以降、夏休みは一日中

園庭を開放しています。人が集まり、人と人がつながる場となっています。

芝生がつなぎになって、人がつながっていきますよ。

また、園児をお迎えに来た保護者が芝生の上でお話しされて、園児は園庭で遊ぶ。そんな

光景は日常です。」と。


芝生の維持管理については、「今は全面的にサツキグリーンの井上さんにお願いして

います。この人たちに任せておけば心配ありません。園児たちを安心して遊ばせること

ができます。」と全幅の信頼を寄せる。

続けて、「以前は、私がいろいろやっていたのですがね。」と少し誇らしげだった。

正直、山地園長の芝生に関する知識には驚かされた。


最後に、大阪YMCA学院松尾台こども園の素晴らしさを問うと、「都会ではない自然環境

豊かなこの園で、沢山自然に触れのびのび身体を動かし、園生活を楽しむことが

できます。」と魅力を語ってくれた。


子どもが子どもらしく、人や自然との交わりの中で感性を磨きながら成長していって

ほしい。そして、人がつながる場としていつまでも芝生の園庭をシンボルとして守り続け

てほしいと願う。

(2019年8月7日)   

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